はじめのご挨拶 より抜粋
1970年代に人気のあったポップスのグループ、たとえばカーペンターズやウィングス、単独のアーティストならミッシェルポルナレフやバートバカラック等、私が夢中になったアーティストはたくさんいました。そしてその後、そういったグループやアーティストの特集雑誌や本、自伝は出たのにオサリバンの本は一冊も出ていません。それならファンの一人として、ポップスの歴史の残るアーティストと堂々と肩を並べていたオサリバンの痕跡を残しておきたいと思ったのが動機の一つです。
性格上、一旦好きになったものはできるだけ知りたいと思う性質です。細かく日常の出来事を手帳にメモする癖もあって、何十年も前のことも思い出せる個人的記録もありました。幸いにも25年近く前に初めてオサリバンのライナーノーツを書く機会に偶然恵まれ、私が経験した裏事情もファンのみなさんと共有できればと思いましたし、何よりもファン歴50年近くにもなると、集めようと思わなくてもそれなりに情報やアイテムは蓄積します。コンサートに出掛けてわかるのですがオサリバンのファンは今もたくさんいらっしゃいますから、それならきっとコアなファンでも知らないことやアイテムはあるだろうと思い、本にすることにしたのです。
(後略)